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2章
失敗しない葬儀社選び~内容編
葬儀の意味って何だろう?
「温かい」「寄り添う」などの言葉に惹かれ葬儀を頼んだが、普通だった。そんな経験をする方が増えています。
費用と同じで、広告と実態が違うのは残念ながらよくあることです。
このページでは、後悔のない葬儀を行うための「考え方」や葬儀社選びのコツについてお伝えします。
葬儀内容のトラブルの中には、葬儀社側の説明・対応不足の他に、ご家族の心情面での後悔、という側面も多く見受けられます。
特に難しいのが心情面。心情面での後悔をなくすためには、家族の本当の想いを引き出し、解消するスキルを持った葬儀社探しが必要となります。
上記の5,7,8は、葬儀社のスキル次第では後悔を防げたケースになります。
限られた時間の中で、故人と向き合ってきちんと過ごせること。
最近は
などの状況にあり、短時間でも対面時間の質を上げるための工夫や、体調等の事情で参列できない故人様の兄弟への配慮偲び方の提供が重要となっている。
葬儀社を選ぶ際は、そのために「具体的に何を行っているか」を確認すると良い。
【具体的な取り組み例】
立会納棺の実施・思い出コーナーの宝箱化・写真スライドの無料化・オンライン追悼コーナーの提供など
大切な人を失った喪失感や自分自身に向けられる無力感が「火葬前」に緩和されること。
葬儀後に家族を苛む要素の主なものに、「してあげられなかった後悔」がある。
もう何もしてあげられない、という思いが、自分自身を責める状況をつくる。
なので、癒しを主体としたヒアリングをもとに葬儀当日、「してあげた体験」を創ることのできる提案型葬儀社を選ぶと良い。
できなかったこともある。でも、●●はしてあげた。この記憶が後日、家族の心を慰めてくれる。
【具体例】
※2や3については、「温かい」「癒される」などの広告が多いが、実際には「取り組みなし」のケースが多い。
※葬儀社の選び方については以下chapter3を参照。
昭和の時代。葬儀で大切なのは、立派な祭壇を飾ることだと言われていました。
立派な祭壇を飾り、きちんとお経をあげてもらう。それが故人を大切にしている証とされ、小さな祭壇では恥ずかしい、お経(宗教儀式)がないなんてあり得ない、そんな声が当たり前だった時代です。
バブル崩壊、リーマンショックを境に日本人の価値観は感情面の満足を重視する傾向が強まり、葬儀で大切なのは
が重要だと言われています。
●故人を偲ぶ
大切な人が亡くなると、その方のことを想って過ごすために集まり、悲しみの共感がお互いを支えあう。それは人として当たり前の行為であり、この点は昔も今も変わりません。
昔のお通夜の後の法話では、僧侶から故人様の思い出話が語られるのが常であり、その後の会食は自然と思い出話大会になったものです。
法話をきっかけに、慌ただしさに追われる家族が故人様との思い出に想いを巡らせる。このお通夜の時間はとても有意義な時間でした。
現在は故人を偲ぶ法話も少なくなり、一日だけの慌ただしい葬儀が増えています。
故人様の安置も自宅ではなく安置所を利用することが多くなり、ご家族が故人様の死を実感を以て受け止める時間が足りず、葬儀前の家族の心はどこか凍り付いたまま、ということが珍しくありません。
そのままで葬儀を行うと、きちんとお別れができない。そう危惧した一部の葬儀社では、例えば思い出話を増やす工夫として無料の思い出コーナーなどに力を入れるようになっています。
単に愛用品を置くだけではなく、思い出の宝箱を創る。
そうした思い出コーナーの前には、自然と人が集まり、語らいと笑顔が生まれ、
そんな感想が当たり前に聞かれるようになります。
葬儀は顔を見ながら過ごす最後の時間です。
個人的には、後者を選びたいところです。
●家族が癒される
葬儀の後に「もう少しこうしてあげれば良かった」「●●してあげられなかった」と後悔を感じる方は少なくありません。大切な人を失うと、心がマヒして物事をうまく考えることができなくなることもこうした状況を招く要因となっています。
この点については、葬儀社の打合せの仕方にも問題があります。
多くの場合、日程や設営など実務的な話が打合せの中心となり、打合せ=プランの説明会、であることも少なくありません。
また大抵の葬儀社は打合せの中で、「何かしてあげたいことはありますが?」と聞きますが、生活者は何ができて、何ができないのか、がわからないので聞かれても答えられないことが多いのです。
実際、好物を備えたり納棺することについて「そんなこと、してもいいんだ」と驚かれる方も少なくありません。
(状況によりできない場合もあります)
後悔のないお別れを実現するためには
について考えて、葬儀社に過ごし方の提案をお願いすると良いでしょう。
そして重要なことがもう一つ。
大切な人を失った喪失感や自分自身に向けられる無力感が自分自身を責める状況をつくることがあります。
葬儀社の中には、ヒアリングをもとに故人様に「何かをしてあげる機会」を提案してくれるところがあります。
できなかったこともある。でも、●●はしてあげた。この記憶が後日、家族の心を慰めてくれます。
ちなみにしてあげる機会は「火葬前」にできることが望ましいとされています。
顔を見ながら好物を供えるのと、後日仏壇に供えるのでは、感じ方が全然違うのです。
人から好物を貰うと、嬉しいですよね。
逆に、嫌いなものを貰うと、嬉しくないですよね。
相手を満足させようと思ったら、相手のことを知らないといけません。
でも、そのために故人様やご家族のヒアリングを行い、それをご家族が喜ぶかたちで葬儀に活かすことのできる葬儀社は、全体の1割ほどです。
ヒアリング時間は、おおむね1~2時間。時には3時間以上に及ぶこともあります。
慌ただしい時間の中で、そんなところに時間をかけられないのでは?とお感じになる方もいらっしゃるでしょう。
でも実際には葬儀の後で、
「あのヒアリングの時間がとても良かった」
「こちらの想いをしっかり聞き取ってくれて、葬儀があのような素晴らしい時間になって良かった」
そうした声が数多く聞かれます。
ヒアリングには、2種類あります。
一つは「情報集め」のヒアリング。もう一つは「心を癒すヒアリング」です。
ヒアリング時間の長い葬儀社は後者「心を癒すヒアリング」を行い、大切な人を失って心が凍り付いたご家族の心を癒すことで「本当の願い」を引き出し、設営や体験ごとをご家族と一緒に「しっかりと」考えるんですね。
そうすることで、後になって「こうしてあげたかった」という後悔を起こりにくくしているんです。
葬儀社が準備した葬儀。ご家族が「してあげたいこと」を踏まえ準備した葬儀。どちらがより満足できるかは一目瞭然です。
後悔のない葬儀ができるか、できないかは、料金の比較ではなく、葬儀社の選び方で変わるんです。
葬儀社には2通りあり、どちらのタイプの葬儀社を選ぶかで満足度に大きな差が生まれます。
一つは量産型葬儀社、もう一つは提案型葬儀社で、「葬儀の取り組み方」が異なります。
よほど大規模なことを望まない限り、両社の最終支払額は変わりません。
●量産型葬儀社
設営して進行して、最後に好物プレゼントがある葬儀社。
効率化という名のもと、説明や準備は最小限、なるべく手間をかけずに数をこなすことを優先し葬儀を施行する。
●提案型葬儀社
ヒアリングを行うことでご家族が自ら「本当はこうしたい」に気付き、葬儀社からの提案も交えることで満足感の高い葬儀を行う葬儀社。
愛用品なしで思い出コーナーを作成する、写真原稿なしでスライドを作成するなどの高い葬儀スキルを持つ。
※要望に徹底的に応えようとする基本姿勢により、葬儀メニューに量産型の内容も準備していることが多い。
思い出話をしながら過ごせればいいから何もいらない、そうした意見は多いのですが、「思い出話のきっかけ」がないと近況報告会になりがちです。
懐かしい写真や愛用品があれば、自然と思い出話がはじまります。
はっきり言って、思い出コーナーや写真スライドを制作するのは手間がかかります。
でも、提案型の葬儀社では、思い出コーナーの仕上がり一つで参列者の過ごし方、思い出話の量と質が変わるのを知っているので、工夫しながらしっかり作り込みます。
実際、提案型葬儀社の思い出コーナーでは量産型葬儀社の思い出コーナーに比べ、圧倒的に笑顔の量が違います。また、親族や参列者からも「お別れに来て良かった」「素敵な葬儀だった」という声がよく聞かれます。
また、思い出コーナーなどの「価値系アイテム」は有料化すると買わない、とする生活者が多いので、独自の工夫で無料化する葬儀社が多くあります。
費用が同じなら偲べる、癒される葬儀のほうがいい、と思うのは当たり前なので、葬儀社の広告をみると、寄り添う、温かい、などの言葉が溢れているが、実際に頼んでみてがっかりする、ということが多い。
本当に取り組んでいる葬儀社は自慢したいので、ホームページに「事例」や「お客様の声」として掲載している。
また、同様の冊子資料を用意していることも多い。
単に親切だった、きれいだった、ではなく、こんなところが素晴らしかったとしっかり書かれていること。
ちなみに、葬儀社ランキングやクチコミサイトは広告なので当てにならない。
事前相談や臨終後の打合せでヒアリングを行い、売り込みではなく純粋なアドバイスをもらえます。
例えば冒頭のchapter1トラブル事例。このうち5,7,8番は提案型葬儀社であれば防げたケースです。
●解説
5.直葬を依頼。葬儀社に体を安置した。後になって、自宅に一度帰してあげたかったと思った。
7.直葬を依頼したが、お別れの時間が短すぎた。
量産型葬儀社に多い対応が、「直葬でしたい」と言われた瞬間に直葬のための事務的な説明しかしなくなること。
要は、早く打合せを終わらせようとするんですね。
提案型葬儀社では、「家族が本当に望むことは何か」を読み解くヒアリングスキルがあるので、
【5のケース】
➡一度自宅に連れて帰る、火葬場に向かう際に霊柩車が自宅に立ち寄る、などの提案を行う。
【7のケース】
➡具体的に当日のお別れ(対面)時間に触れ、時間が短いと感じる場合は祭壇を置かない自宅や小ホールでのお別れ会をする、などの提案を行う。
【8のケース】
➡葬儀を2部制とし、前半をお別れ会、後半を仏式葬儀にする、要は菩提寺がいない時間にお別れ会を行う、などの提案を行う。
といった提案をするでしょう。
ポイントは、葬儀社側からの適切な提案があることで、家族側に選択の機会が与えられることです。
場合によっては費用倹約の提案も受けられるので、個人的には提案型葬儀社をお勧めします。
実は、数年前に出版詐欺にあいまして。。。
東京のS出版。実業書をそこそこ出されていたので、信用してしまったのですが。大手書店に本、並んでたし。
当初は商業出版なので無料、とのことだったのですが、カラーページ増やしませんか(有料)、等の後付けが色々。結局連絡が取れなくなり、お金も戻ってこず。
というわけで、その時の原稿をリメイクして掲載しているので、1章、2章、、、
なんですね(^^♪